岩宮 眞一郎教授
ある日、木村カエラのCDを購入したところ初回特典でDVDがついてきた!意気揚々と見始めるとなんと「木村カエラの映像実験室」(※1)というコーナーに監修として九大の教授が出演しているではないか!!これはファンとしては是非あってお話を聞かねばと芸工まで押し掛けました。
(※1)木村カエラが倒れる場面の映像に,異なる音楽を組み合わせて,「音と映像の相互作用」が実感できるようにしたもの。その映像について岩宮教授がコメントなどしている。
岩宮教授のホームページ:http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~iwamiya/
―今日先生にお話を伺いに来たというのは、(おもむろに木村カエラのCDを取り出し)これなんですが…。
あはは(笑)、あぁこれね。
―これは直接木村カエラから先生にオファーがきたんですか?
こういうのの制作って色んなところが関わっていて、僕は下請け会社から頼まれて、コメントしたりしたんですけどね。
―ということは実際には…、
会ってないですねー。
―あぁそうなんですか…。(気を取り直して)先生は「木村カエラの映像実験室」では音と映像の関係について話されていましたよね?
人間は解釈がいくつもとり得るような映像だと音楽によって解釈を決めるんです。楽しそうな音楽だったら楽しいシーンなんだなとか、韓流っぽい音楽だと韓国ドラマっぽいなとか。
―なるほど、確かにそうですね。ちょっと気になったんですけど楽しい音楽ってなんで楽しく聞こえるんですかね?知識としてこういうリズムは楽しい音楽だと知っているからなのか、それともこのリズム・音階は人間がもともと楽しく感じるものなのか。
それは先天的なものも後天的なものもどちらもあると思いますね。
―じゃあ、みんなが心地よく感じる音とかありますか?
うーん、万人が心地よいっていうのは難しいけど不快なのならありますね。例えば強大な音とかガラスを引っ掻く音とか。
―あぁなるほど。
音をデザインするというのが音響設計学科の使命でその幅が色んなところに広がっているんです。例えばコンサートホールとか音響機器はもちろんなんだけど、自動車のエンジンの音でもユーザーの好みに合わせて音を作ったり、視覚障害者や高齢者に適した音を作ることが必要なんです。体温計のピッっていう音は高齢者には高すぎて聞こえないことがあって、いつまでもさしてることがあるからね。
―そうなんですね。
だから万人に向けた音作りではなく、目的・対象に応じた音作りですね。適切な映像の中の音もその一環だね。

―音をデザインするってなんだか新鮮です。先生はご自分のホームページで音日記を書かれていますよね?
あれはもう10年くらい書いてるんですよ。
―10年も!ブログの先駆けですね。その音日記の中でパフューム(※2)について述べられていますよね?
(※2)広島県出身の女性3人組テクノポップアイドルユニット。
パフュームね、あれって初音ミク(※3)に歌わせてもわかんないよね(笑)。
(※3)音声合成・デスクトップミュージックソフトウェア、および同ソフトのイメージキャラクターの名称。
―確かにそうですね(笑)。
70年代くらいから打ち込みっていうのがでてきて演奏は合成でできるようになってきてるけどボーカルは絶対無理だったんですよね。
―はい。
それが初音ミクがでてきてちょっとはできるようになってきた。でもまだまだだと思ってたのに歌のほうでああいうのが流行っているならもうこれで十分じゃんってことになる可能性はあるよね。特定の分野に限られるとは思うけど。
―そうですね。
今後歌手っていうのはどういう風になっていくんだろうね。
―うーん、どうでしょう。
―記事@多治見 いろいろなお話が聞けて楽しかったです!今までよりも少し音に気をつけて生活してみようと思います!!2008/6/6